予防歯科

10年後の健康な歯のためにできること。予防歯科の基礎知識をご紹介します

投稿日:2019年6月27日 更新日:

こんにちは!
岩手県盛岡市のマモインプラントクリニックマリオスの理事長高橋衛です。

皆さんは、『予防歯科』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?予防歯科とは、虫歯や歯周病などになってから治療を行うのではなく、「なる前」の予防を大切にすることです。

日本では、昔から「歯が悪くなってから治す」ということが当たり前となっているため、健康保険制度でも予防歯科は取り入れられていません。そのため、一般の方の中には、予防歯科という言葉を聞いたことが無い人も多く、認知度が非常に低いのが現状です。しかし、諸外国の予防歯科への認識は日本とは大きく異なり、既に欧米では歯科医院などで定期検診を受けることが習慣になっており、普段から歯科医や歯科衛生士のアドバイスのもと、口内の健康づくりを実践しているのです。

最近では、日本国内でも徐々に予防歯科が注目されるようになっており、「一生、健康な歯とお口でいるためは?」ということを、普段から気を付けている人も増加しているといわれています。そこで本稿では、いつまでも自分の歯で物を噛むことができるように、予防歯科の基礎知識についてご紹介していきたいと思います。

予防歯科とは?

それではまず、生涯を通じて歯をトラブルから守るため、とても重要となる『予防歯科』がどのようなものなのか?という基本からご紹介します。
冒頭でもご紹介したように、予防歯科とは、虫歯などになってから治療を行うのではなく、「なる前」に予防をきちんと行っていくということです。
もちろん、虫歯や歯周病などになってしまった場合、早期の発見・治療がとても大切になるのですが、そういった治療を行うことによって、「歯の寿命が短くなってしまう可能性がある…」ということも事実なのです。したがって、一生健康な自分の歯で、おいしく食事をするためには、虫歯になる前に予防する『予防歯科』がとても大切になるのです。

予防歯科には、歯科医院などで行ってもらう「プロケア(プロフェッショナルケア)」と、歯科医や歯科衛生士のアドバイスのもと、日々の生活の中で自分で歯を管理する「セルフケア」があるのですが、歯とお口の健康を守るためにはこのどちらも大切にしなければいけません。特に予防歯科のポイントとなると言われるのは以下のようなことですので、ぜひ頭に入れておきましょう。

予防歯科のポイント

予防歯科は、以下の3つがポイントとなりますので、普段から意識するようにしましょう。

  • フッ素を歯に残す
    フッ素(自然界にある元素の1つです)は骨を作るために欠かせない役割を果たし、虫歯予防にも高い効果を発揮します。普段の歯磨きでも、なるべく長くフッ素を口内に残す工夫をしましょう。
  • 歯垢(プラーク)をしっかり落とす
    歯垢は歯の表面に付着して、増殖する細菌の塊です。お口のトラブルの原因になるものですので、しっかりと歯垢が落とせる歯ブラシを選ぶことや、デンタルフロスの利用がお勧めです。
  • 細菌を増やさない
    お口の中で細菌が増殖すると、虫歯などの原因となる歯垢(プラーク)が生成されます。特に就寝中は最も細菌が増殖しますので、就寝前に殺菌剤配合のデンタルリンスを利用するなどの工夫が必要です。

セルフケアとは?

セルフケアとは、その言葉からも分かるように、日々の生活の中で自分でしっかりと歯を管理していくことです。歯科医院に足を運べば、歯科医や歯科衛生士が、歯とお口の健康を守るために普段どのようなことを行えば良いのかを、きちんとアドバイスしてくれます。
日々の生活の中で行うセルフケアは、以下のようなことに気を付けましょう。

  • フッ素配合のハミガキ剤を利用する
    フッ素は歯を守るために欠かせない役割があります。歯磨き剤に含まれているフッ素は、エナメル質を修復し歯の再石灰化を促進し、歯を強くする唯一の有効成分と言われています。歯磨きの際には、できるだけフッ素配合で長く留める処方の歯磨き剤を選び、歯全体に広げるように磨くようにしましょう。また、歯磨き後は、すすぎすぎにも注意して、少量の水で1回すすぐのが理想です。
  • しっかりと歯垢を除去する
    しっかり歯垢を落とすためには、自分の歯の状態に合わせて、自分に合った歯ブラシを選ばなければいけません。かかりつけの歯科医院などに相談すれば、歯ブラシ選びはもちろん、きちんと歯垢を落とせる磨き方も教えてくれます。さらに、歯ブラシだけでは磨ききれない歯と歯の間の食べかすや歯垢は、デンタルフロスなどを利用して綺麗に取り除くのも大切です。
  • デンタルリンスでセルフケア
    上述しましたが、就寝中は唾液の分泌が少なくなるので、口の中の細菌などを洗い流す自浄作用が低下し、虫歯の原因となるミュータンス菌などが増殖してしまいます。そのため、日々のセルフケアとして、就寝前に殺菌剤配合のデンタルリンスを利用して、細菌の増殖をおさえましょう。

プロケアとは?

それでは最後に『プロケア』についてご紹介します。プロケアとは、定期健診の際など、歯科医院で行ってもらう専門的なケアの事です。上述したセルフケアも、お口の健康を保つにはとても大切になるのですが、歯並びやお口の状態は人それぞれ異なります。そのため、定期的に歯科医や歯科衛生士など、専門家にケアしてもらうことがとても重要になるのです。
お口の状態を定期的にチェックしてもらうためには、年に2~3回程度、歯科医院で検診を受けることが望ましいと言えます。歯科医院で行ってもらえる主なケアは以下のようなものです。

  • 口腔内検査
    歯や歯茎の状態を細かくチェックします。口内の細菌数の計測やレントゲン撮影など、お口の中全体の検査をしてもらうことができます。
  • 歯磨き指導
    歯並びなど、お口の状態は一人一人異なります。プロケアでは、それぞれのお口の状態に合ったセルフケアの方法を丁寧に指導してもらうことができます。
  • フッ素塗布
    高濃度のフッ素を歯に塗布して、虫歯の予防処置をします。
  • スケーリング
    スケーラーという器具を使用して、歯肉から上に付着した歯石を除去します。これにより、歯を健康に保つことが可能です。
  • PMTC
    PMTCは「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略で、普段の歯磨きでは落とせない歯垢を専用の機器で取り除きます。単純に歯のクリーニングなどと呼ばれることもあります。
  • シーラント
    歯垢が残りやすい歯のかみ合わせなどの溝を樹脂で埋めることで浅くして、虫歯を予防する処置です。

まとめ

今回は、10年後も健康な歯を保つために、とても重要になる『予防歯科』についてご紹介しました。本稿でもご紹介したように、日本では「歯が悪くなったら治療する」という考え方が一般的でした。しかし、虫歯になってから治療を行ったのでは、歯の寿命が短くなってしまうこともあり、最近では「虫歯にならないためには?」という予防歯科の考え方が広がってきています。

もちろん、この記事を読んでいただいている皆さんも、普段の生活の中で歯磨きを欠かさずに行っている人がほとんどだと思います。しかし、その歯磨きの方法が「本当に自分に合った方法なのか?」「歯ブラシは正しいものを使用しているか?」など、あまり深く考えたことが無い…という人が多いと思います。上述しましたが、歯並びや口内の状態は、一人一人異なるものですので、しっかりと虫歯予防をしようと思った場合には、きちんと口内の状態に合わせたケアをしなければいけないのです。

10年後、20年後も健康な自分の歯を使って食事を楽しめるよう、『予防歯科』をはじめてみてはいかがでしょうか!

 

ご不明な点があればお気軽にお問い合わせください。

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