こんにちは!
岩手県盛岡市のマモインプラントクリニックマリオスの理事長高橋衛です。
お子さんの歯並びを小さいうちに矯正してあげたい。そうお考えのご両親は多いと思います。
その理由の多くは見た目を気にしての事だと思いますが、実は歯並びが悪いと見た目以外に様々な問題があります。
歯並びが悪いとどうなる?
歯肉炎になりやすい
歯並びが悪い場合、歯磨きできれいに磨くことが難しい為、ていねいに歯を磨いても汚れを落とし切れない場合が多いです。隙間に残った汚れの中の細菌が虫歯や歯肉炎を引き起こす原因となります。また、かみ合わせが悪いと口を開けた状態のほうが楽な場合がありますので、いつも口が開いている子供(こども)さんもいます。口で呼吸するのが癖になると口の中が乾燥しやすくなり、唾液が乾いてしまいます。
唾液には、本来、虫歯や歯肉炎を防いでくれる効果がありますが、口で呼吸することにより唾液が乾いた結果、歯や歯茎に唾液が十分に行き渡らずに、虫歯や歯肉炎になりやすい状態を作り出してしまう事になります。
特に、子供(こども)の頃の生えたばかりの乳歯や永久歯は歯肉炎や虫歯の影響を受けやすいので、歯並びを整えて、自然に口を閉じられるように矯正してあげることは、見た目だけでなく歯肉炎等のリスクを軽減することにも繋がります。
発音に影響がでる場合もある
出っ歯や、受け口、歯のかみ合わせが合わない等の場合、特定の音、例えば「言う」や、「聞く」などの母音がイからウに移る言葉の発音が苦手など、症状によって様々ですが、特定の発音がしにくい場合があります。これらの症状も歯並びを矯正することで改善をされる場合があります。
咀嚼(そしゃく)効率が悪い
歯並びが悪いと、咀嚼(そしゃく)の効率が悪くなる場合があります。かみ合わせが悪い場合、食べ物をうまく噛み砕くことが出来ず、消化器に負担がかかる事があります。また、咀嚼(そしゃく)の際に接触する歯と接触しない歯が出てきてしまい、接触している歯に通常以上の負荷が掛かってしまうことになります。負荷の掛かる歯が歯肉炎に掛かっていて支えの部分が弱くなっている場合などは、食事だけで大きな問題が発生する場合もあります。
子供(こども)だからできる方法
子供(こども)の歯並びを矯正する場合、必ずしも早い段階で矯正したほうが良いとは限りません。しかし、子供(こども)のうちに矯正を開始するメリットもあります。
床矯正(しょうきょうせい)
子供(こども)の場合、骨も成長途中ですので、上下の顎(あご)の骨のバランスを取りやすいです。床矯正で顎(あご)の骨を広げて歯がきれいに並ぶスペースを作るという治療も行える可能性があります。
床矯正は早ければ4歳程度から始められる場合もあります。
永久歯を抜かずに歯並びを矯正出来る可能性が上がる
現在ある歯を後ろに移動させたり横や前へ移動させたりすることにより、永久歯の生えるスペースを確保する事も出来ます。早い段階であれば、将来的に生えてくる永久歯をぬく事なく矯正を行える可能性が上がります。
将来の矯正期間が短くなる
子供(こども)のうちに歯並びを矯正して、永久歯が生えてくる位置を正しい位置に導いたり、顎(あご)の成長コントロール事により、子供(こども)が成長し永久歯が生え揃った後に行う矯正が軽い調整で済む場合や、矯正そのものが必要なくなるケースもあります。
ただし、ただ早ければ良いと言う訳ではありません。骨の成長を利用するような矯正方法ですと、はやりある程度の期間はかかりますし、すべての治療が終わったとしても子供(こども)の歯は成長を続けます。歯が完全に並び切るのは16歳前後まで掛かると言われています。そのため、逆に治療期間や経過観察の期間が長引く場合もあります。また、適切な矯正開始時期を待ったほうが良い場合もありますので、必ず専門医に相談しましょう。
費用目安
初診料・・・・・・・・・・5万円
小児矯正・・・・・・・・・36万円~
まとめ
子供(こども)の歯並びの矯正は、必ずしも早ければ早いほうが良いというわけではありません。ただそれでも、成長段階である子供(こども)ならではのメリットも確実にあります。骨の成長を利用した矯正などは、大人になってからでは容易では無いため手術が必要になるケースもあります。また、大人になってから矯正するとすでに歯の位置が固定されてしまっているため、痛みを感じる場合も多くなりますし、骨の成長もありませんので、抜歯してスペースを作るなどのケースも増えてきます。費用面で考えても、大人になってから矯正を開始するよりも安く抑えられるケースが多いです。早ければ良いわけではありませんが、早ければ選択肢が広がるのは事実です。お子さんの歯並びでお悩みの方は早めに相談されることをおススメします。