インプラント

インプラント治療について不安に思うこと、注意すること。インプラントのトラブル事例。

投稿日:2020年1月31日 更新日:

インプラント治療とは?

こんにちは!
岩手県盛岡市のマモインプラントクリニックマリオスの理事長高橋衛です。

なんらかの理由で失ってしまった歯に対しての一般的な治療法として「入れ歯」や「ブリッジ」があげられます。

「入れ歯」や「ブリッジ」の治療法は「公的保険が使える」「近くの一般歯科医院で広く治療できる」というメリットがある反面、噛む力や審美性(見た目)、耐久性などに課題があります。また、入れ歯であれば口の中の違和感、脱着の手間。ブリッジであれば周りの健康な歯を削らなければならない、といったデメリットがあります。

一方、インプラント治療は公的保険が適用されない「自費診療」であり、適切な診察と手術が可能な限られた歯科医院でしか治療できないといった問題はありますが、入れ歯やブリッジと比べて、噛む力・審美性・耐久性に大きな特長を持つ治療法です。

インプラントという言葉は聞いたことあるけれど、詳しいことをご存知の方は少ないのではないでしょうか。

インプラントとは

「インプラント」とは、何かを「埋める」ことを意味する言葉です。インプラント(人工歯根)は、歯が抜けてしまったところの骨にフィクスチャー(ネジ)を埋め込んで、そのネジを土台にしてアバットメントとクラウン(人工の歯)を装着する治療法です。

当院に来られた患者さまのインプラント・トラブル事例

症例1

他院でAll-on-4を行ったが当日に仮歯が入る予定が義歯のままで
数ヶ月経っても顔の腫れが引かず、相談にこられたケースがあります。

原因は

顎の骨がないところにAll-on-4を行っており、インプラントが固定されていないことが原因でした。
本来、4本で固定する予定が骨がないため2本しか入っていませんでした。
そのため仮歯を入れることが出来ず義歯を入れてありました。
また術後に細菌感染(衛生管理の悪さによる)も起こしており、化膿して膿が出るまで炎症が広がり顔が腫れていました。

対処方法

2本のインプラントを外して、膿を出し細菌をキレイにしてから
ザイゴマインプラント4本を入れました。
しかし前回の手術後の細菌感染による後遺症が残ってしまいました。

サイゴマインプラントについてはこちらの記事をご参考

 

症例2

他院で上顎にAll-on-4を行ったがインプラントが抜け落ちてごっそり外れてしまったケースがありました。

原因

下顎に重度の歯周病があり、治療をせずに手術を行ったため細菌感染を起こしインプラント周囲炎になっていました。
またAll-on-4に適したインプラントの種類を使っていないことも原因でした。
知識と経験のなさに驚きました。

All-on-4についてはこちらの記事をご参考

対処方法

今回はすでに他院で高額でAll-on-4を行い、ご予算的に(資金がない)難しい為、総入れ歯で対応いたしました。

なぜ、インプラント治療でトラブルが起こるのか?

インプラント治療にとって手術にとても重要設備があります。

それは歯科用CTです。歯科用CT(Computed Tomography)とは、歯科に特化した装置でコンピュータを使いデータ処理と画像構成で、歯や顎の骨を3次元的、立体的に様々な方向から診断することができます。より確実で安心、安全な治療を行うことができます。しかし、その設備を持たないまま、知識、技術の浅い歯科医師が治療に当たれば、当然リスクは高くなってしまいます。

高橋衛歯科医院(当院)では、最先端医療機器「歯科用CT」を使用し高精度な3次元画像で的確な治療を行っております。

従来のX線写真は2次元的な平面での診断しかできませんでしたが、歯科用CTでは3次元の立体画像のレベルに変換することでより多くの情報が得られるようになりました。

最先端医療機器 コンビーム方式「歯科用CT」

コンビーム方式の長所

  • 座ったままで撮影できる
  • 被爆量が少ない(体にやさしい)
  • 高画質である
  • 金属アーチファクト(画像の乱れ)が少ない
  • 短時間で3次元画像を構築できる

CT画像のメリット

見えなかったものが見える

一般のレントゲンでは見えなかった部分が容易に確認できるようになりました。顎の内部構造などもリアルに見えます。

わからなかったものがわかる

顎の歯だけではなく、上顎洞(鼻の奥)の形態や粘膜の状態・病巣などを立体画像で確認できます。

治療の安全性が広がる

インプラントだけではなく、矯正や歯管治療、親知らずなど、幅広く歯科治療に応用することができ、正確な診査・診断により、治療の安全性を高めます。

インプラントの歯科選び4つのポイント

  1. 症例数 医師の治療症例の数が多いほど、多くの経験を積んでいることになります。症例数だけが医師の技術力を測る指標ではありませんが、一つの目安になると思います。
  2. 実績 インプラント治療の成功実績も大切です。
  3. 技術 技術力を高める努力を日々おこなっている医師を選ぶことも大切です。学会や勉強会に多く参加している医師は、常に新しい治療技術を身に付ける努力をしています。
  4. 設備・機器 設備や機器は最新のものを導入しているか、適切に機器を操作できる技術があることも安全性の高い治療を受ける上で重要なポイントです。

最後に、インプラント治療後に気をつけること

中期的に気をつけることは以下の3つです。

・糖尿病などの成人病を悪化させない
・口腔内をキレイに保つ
・骨粗鬆症に注意する

当院では、インプラント後の生活上の注意点をまとめた資料をお渡ししております。注意事項をお守りいただき、第二の永久歯インプラントと長くお付き合いください。

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