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可愛いだけでは済まされない八重歯のデメリット

投稿日:2019年5月15日 更新日:

こんにちは!
岩手県盛岡市のマモインプラントクリニックマリオスの理事長高橋衛です。

八重歯といえば、日本では可愛いという印象を持つ人も多いと思います。数年前には付け八重歯というものも出てきて人気になっていました。しかし海外ではドラキュラの歯と呼ばれ嫌われています。また、可愛いでは済まされないデメリットも多く存在します。それどころか八重歯をそのまま放置しておくと、最悪の場合は歯を失ってしまうことになるかもしれないリスクを秘めています。

八重歯とは

八重歯は、一般的には、犬歯が歯列からはみ出して生えている状態を思い浮かべると思いますが、正常な歯列からずれて、重なったように生える歯を指します。犬歯によく起こる事ではありますが、どの歯でもあっても、歯列からはみ出して重なったように生えている歯は八重歯といえます。

八重歯になる原因

八重歯になる原因はあごの骨のサイズにあります。八重歯は他の歯よりも遅れて生えてきた歯です。あごが小さいと、後から生えてきた歯が正常に並ぶスペースが無いため、押し出されるように生えてしまいます。また、犬歯は他の歯よりも遅く生えてくるため、結果的に犬歯が八重歯になりやすくなります。さらに、八重歯は下の歯と噛み合わず、擦れることがないため牙の様に尖ったままになりやすいです。遺伝等で元々顎(あご)の骨が小さい方は八重歯になりやすいと言われています。

八重歯のデメリット

かみ合わせが悪い

他の歯よりも遅く生えてくるために、八重歯になりやすい犬歯ですが、犬歯はかみ合わせにおいて重要な歯です。その犬歯が八重歯になってしまい正常な位置に生えていないと、他の歯に負担が掛かってしまうことになります。例えば食事の際には咀嚼がうまくできない、ものが噛み切れないなどのトラブルの原因になります。また、他の歯に負担をかけたまま放置しておくと、知覚過敏などのリスクが発生する可能性もあります。

虫歯になりやすい

八重歯は歯列からずれて重なるように生えてしまっている歯です。そのため、どんなに丁寧に歯磨きを行っても、歯磨きだけできれいに汚れを取り除くことが難しくなります。隙間に残った汚れの中の細菌が虫歯などの原因となります。また、八重歯によって口が閉じにくくなれば、口が空いた状態でいることが多くなり、唾液が乾いてしまいます。唾液には、本来、虫歯や歯周病を防いでくれる効果がありますが、口が空いている時間が多くなると、唾液が乾いてしまい、歯や歯茎に唾液が十分に行き渡らずに、虫歯や歯周病になりやすい状態を作り出してしまいます。さらに、虫歯等の病気だけではなく、口の粘膜が乾燥すると口臭の原因になってしまう事にもなります。

口内炎になりやすい

八重歯は他の歯と噛み合わずすり減らないため尖ったままになりやすいです。そのため、食事の際の咀嚼中などに口の中を切ったり、粘膜を傷つけてしまう事がります。そのため、口内炎に悩まされるリスクが多くなります。

 

 

八重歯の矯正

マウスピース矯正

矯正していることに気づかれにくい、透明なマウスピースを使用した矯正です。透明で目立たず、食事や歯磨きの際にご自身で簡単に取り外しが可能という特徴があります。歯の状態によってはマウスピースでは対応出来ない場合もあります。

 ブラケット矯正

従来のワイヤーを使用した矯正方法です。ワイヤーが目立ってしまうので、大人になってからですとなかなか選択しにくいかもしれませんが、矯正力が強く、重度の八重歯の矯正も可能という特徴があります。最近では、昔のようにシルバーの金属の装置のみではなく、白や透明色の目立ちにくいものもあります。

リンガルブラケット(裏側)矯正

矯正用の器具を歯の裏側に装着する目立たない矯正方法です。歯の裏側につけるためどうしても表面につける場合に比べて違和感が大きい場合が多いです。しかし最近では装置も小型化が進み、以前よりも違和感も減ってきています。歯の表面に装置を取り付けるブラケット矯正と比べると費用が高くなる傾向にあります。

アンカースクリュー(インプラント)矯正

ブラケット矯正は、ワイヤーで繋がった歯と歯が引っ張り合うことによって歯が移動していく仕組みです。アンカースクリュー矯正では、小さな人工歯根(インプラント)を歯茎の下のあごの骨に埋め込みます。それを固定源にすることで歯を効率的に動かせます。アンカースクリューを使用することにより、これまで数年掛かっていた矯正期間を半分近くまで短縮することも可能になりました。また、リンガルブラケット矯正と合わせることで、より多くの症状に対応することが可能になりました。

まとめ

八重歯は日本ではチャームポイントとされてきました。しかし八重歯には可愛いでは済まないリスクが多くあります。お口の健康のことを考えれば治療されるにこした事はないです。できれば歯を削ったり抜いたりせずに矯正を行える事が望ましいですが、費用や期間等の問題もありますので、一度専門医にご相談されることをおすすめします。

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