こんにちは!
岩手県盛岡市のマモインプラントクリニックマリオスの理事長高橋衛です。
日本では歯並びの矯正といえば、小学生か中学生の頃にやっておくものと思っていた方も多いと思いのでは無いでしょうか。しかし歯は何歳からでも動かせます。
海外、特に、矯正大国のアメリカでは大人の歯列矯正はごく一般的に行われています。
日本は歯並び後進国だった!?
あるアンケート調査で、日本在住の外国人に、日本人の歯並びに対する印象を調査した所、76%が「日本人は歯並びが悪い」と回答しました。
「日本人は歯並びが良い」と回答したのはわずか4%で、「どちらでも無い」または「日本人は歯並びが悪い」との回答が96%を占める結果となりました。
同様の調査で、日本人と外国人を対象に歯科矯正に対する意識調査を行った所、歯科矯正大国であるアメリカ人の場合、歯科矯正に対して「歯並びが良くなってうれしい」と76%がポジティブな回答なのに対し、日本人へのアンケートでは、「装置による不自由でつらい」というネガティブな回答が過半数の63%を占めています。
また、装置をつけることに抵抗があると回答した人が72%と、矯正中の見た目を気にする人がかなり多い日本ですが、矯正装置やワイヤーを歯の裏側につけることも可能という事を知っている割合が25.5%、透明で目立たないマウスピースを使用した矯正方法を知っている割合が30.5%となりました。
マウスピースを使用した矯正については、ワイヤー矯正に比べ、痛みも少ない場合が多く、食事や歯磨きの際にご自身で取り外せるなど、自由度も高くなっていますが、マウスピース矯正の存在そのものが、日本人の約3割しか知らないという結果からも、日本人が大人になっても歯並びが悪い方が多い理由は、矯正方法への認知度の低さ、認知度の低さによって、矯正そのものに対するネガティブなイメージを拭いきれていないという点も要因の一つと言えるかもしれません。
大人の歯列矯正は年々増えている
前項で日本人は歯並びの矯正に対して積極的でない場合が多いという結果を紹介しました。しかし実は近年、大人になってから歯並びを矯正する人が増加傾向にあります。透明なマウスピース矯正(インビザライン)や、歯の裏側に取り付けるワイヤー矯正など新しい矯正方法が増えてきたことによって、歯科矯正に対する抵抗感の大きな割合を占めていた治療中の見た目の問題が改善され、歯科矯正に対する抵抗感がなくなりつつあるのは間違いないでしょう。
歯並び矯正の利点
コンプレックスからの解消
子供の頃に矯正を行う場合、殆どの場合、自分の意思で矯正したいと思う前にご両親の意思で矯正を行うと思います。しかし、大人になって矯正を行う場合は、自分の意思で矯正を行う方が多いと思います。高いお金を払ってまで解消したいコンプレックスから解放されるという事は、衛生面や健康面以上のメリットをもたらしてくれます。「笑顔に自身を持てるようになった」「人目を気にせずに思いっきり口を開けて笑える様になった」という様に、長年のコンプレックスから解放されることで、性格や考え方に影響を与える事すらあります。
虫歯・歯周病になりにくい
もちろん衛生面でのメリットも大きいです。歯並びが悪い場合、歯磨きの際にブラシが歯のがたつきの隙間に届かず、きれいに磨くことが難しい為、ていねいに歯を磨いても汚れを落としきれず、隙間に汚れや歯垢が残ってしまう場合が多いです。残った汚れの中の細菌が虫歯や歯周病を引き起こす原因となります。きれいな歯並びの場合、歯磨きの効率が上がり、口腔内を清潔に保ちやすくなります。
大人の歯列矯正のリスク
歯の矯正には時間もお金もかかります。後悔しないようにリスクもしっかりと確認しておきましょう。
抜歯が必要になる場合がある
子供場合は、成長に合わせて歯がきれいに並ぶスペースを確保することができますが、大人の場合、すでに成長が止まっていますので、歯がきれいに並ぶスペースを確保するために抜歯を行う場合があります。
時間とお金がかかる
大人の場合、子供と比べて矯正にかかる時間が長くなるケースが多いです。場合によっては3年以上の時間がかかるケースもあります。また、期間が長くなる分、同じ程度の矯正を行う場合に、大人の方が費用が高くなる傾向にあります。
まとめ
日本では、欧米に比べ、歯並びが悪い方が多く、さまざまな矯正方法に関する認知度も、矯正に対する積極性も低い事がわかりました。しかし、2006年には日本でも透明なマウスピースによる矯正(インビザライン)も開始され、これまでの様な歯の表に装置をつけるワイヤー矯正と違い、目立たずに歯並びを矯正できる様になり、矯正中の見た目でビジネスに支障をきたすこともなく、歯並びを矯正できるようになった為、大人になって矯正を始める人が増えてきつつあります。インビザライン等の目立たない矯正方法の認知度が上がるに連れて、「矯正中の見た目」というデメリットに対する認識が変われば、これからますます大人の歯科矯正が一般的になっていくと思います。