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歯磨き後の出血に要注意!歯ぐきからの出血が示す3つのサイン

投稿日:2025年9月27日 更新日:

歯磨き後の出血に要注意!歯ぐきからの出血が示す3つのサイン
マモインプラントクリニック マリオスです。

歯磨きの後、歯ブラシに血がついていたり、口をゆすぐとピンク色になっていたりして、不安を感じた経験はありませんか。歯ぐきからの出血は、多くの方が経験するかもしれません。「いつものことだから大丈夫」と軽く考えてしまうかもしれませんが、これはお口の健康、ひいては全身の健康が危機に瀕していることを知らせる、身体からの大切なサインなのです。この記事では、なぜ歯ぐきから血が出るのか、その出血がどのような口腔内の状態を示している可能性があるのか、そして今日からご自宅で実践できる具体的なセルフケアの方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。読み進めていただくことで、ご自身の歯ぐきの状態を正しく理解し、健康な歯と歯ぐきを取り戻すための一歩を踏み出すきっかけとなるでしょう。

歯ぐきからの出血は身体からのSOSサイン

歯磨き後の出血は「よくあること」として、つい軽視してしまいがちですが、これは「身体が発している重要なSOSサイン」として捉える必要があります。健康な歯ぐきは、歯ブラシが当たったくらいでは出血しません。もし出血するということは、何らかの炎症が歯ぐきに起きている証拠なのです。

この出血は、歯ぐきの炎症の初期症状であることがほとんどです。この段階で適切に対処すれば、多くの場合、状態の改善が期待できます。しかし、このサインを見逃して放置してしまうと、炎症はさらに悪化し、より深刻な口腔内の問題、例えば歯周病へと進行してしまう可能性があるのです。

歯周病は、最終的に歯を失う原因ともなり得る病気です。そのため、歯ぐきからの出血という初期のサインを見逃さず、早期に原因を特定し、適切なケアを始めることが、ご自身の歯と全身の健康を守る上で非常に重要となります。

なぜ?歯磨きで歯ぐきから血が出る主な原因

歯ぐきから出血する最も一般的な原因は、「歯垢(プラーク)」の蓄積です。歯垢とは、食べ物の残りかすなどを栄養源として、お口の中にいる細菌が増殖してできた、ネバネバとした塊のことです。特に歯と歯ぐきの境目や歯の間に付着しやすく、歯磨きを怠ると、あっという間に溜まってしまいます。

この歯垢の中にいる細菌は、毒素を放出します。この毒素に対して、私たちの身体は免疫反応として「炎症」を起こします。これが歯ぐきの腫れや赤みの原因となり、最終的には歯ぐきからの出血を引き起こすのです。炎症を起こした歯ぐきは非常にデリケートな状態になっているため、少しの刺激、例えば歯ブラシが軽く触れただけでも簡単に出血してしまいます。

つまり、歯磨きで出血するということは、歯と歯ぐきの境目に歯垢が溜まり、その歯垢に含まれる細菌によって歯ぐきが炎症を起こしている状態である可能性が高いのです。毎日の適切な歯磨きでこの歯垢をしっかりと除去することが、出血を止めるための最初の、そして最も重要なステップとなります。

歯ぐきからの出血が示す3つのサイン

歯ぐきからの出血は、単に歯磨きが強すぎるといった一時的な原因だけでなく、お口の中で起きている様々な問題を示唆していることがあります。軽い歯肉炎のような初期の炎症から、放置すると歯を失う可能性のある進行した歯周病、さらには全身の健康状態まで、出血が教えてくれるサインは多岐にわたります。これから、歯ぐきからの出血が特に示唆する可能性のある「歯肉炎」、「歯周病」、「全身疾患や生活習慣の影響」という3つのポイントを詳しくご紹介します。ご自身の状況と照らし合わせながら、ぜひ読み進めてみてください。

サイン1:歯肉炎の可能性

歯ぐきの出血で最も多い原因の一つが「歯肉炎」です。歯肉炎とは、歯周病のごく初期段階にあたるもので、歯と歯ぐきの境目に溜まった歯垢(プラーク)に含まれる細菌が原因で、歯ぐきが炎症を起こしている状態を指します。この段階では、歯を支えている骨(歯槽骨)にはまだ影響が出ていないため、適切なケアを行えば健康な歯ぐきの状態に戻すことができるのが大きな特徴です。

歯肉炎の主な症状としては、歯ぐきが赤く腫れてくる、歯磨きやデンタルフロスの使用時に出血する、といった点が挙げられます。多くの場合、痛みはほとんど伴わないため、ご自身では気づきにくいこともあります。しかし、出血は炎症のサインであり、放置するとさらに深刻な状態へと進行してしまう可能性があります。ですので、もし歯ぐきからの出血に気づいたら、まずは歯肉炎を疑い、早めに対処することが大切です。

この歯肉炎は、日々の丁寧な歯磨きと歯間ケアによって、多くの場合改善が見込めます。正しい方法で歯垢を除去し、炎症を抑えることができれば、歯ぐきは元の健康な状態に戻ることができます。ご自身のケアで改善できる可能性があるという希望を持って、今日から口腔ケアを見直してみましょう。

サイン2:歯周病が進行している可能性

もし歯ぐきの出血が続き、さらに他の症状を伴うようでしたら、歯肉炎からさらに進行した「歯周病」の可能性が考えられます。歯肉炎と歯周病の決定的な違いは、歯肉炎では歯ぐきに炎症がとどまっているのに対し、歯周病では歯を支える骨(歯槽骨)や歯周組織にまで炎症が広がり、これらが破壊され始めている点にあります。

歯周病が進行すると、出血が持続するだけでなく、口臭が気になる、歯ぐきが下がって歯が長くなったように見える、歯と歯ぐきの間に膿が出る、さらには歯がぐらつくといった、より深刻な症状が現れるようになります。これらの症状は、すでに歯周組織の破壊が進んでいる証拠であり、放置すれば最終的に歯を失ってしまう可能性も非常に高まります。

残念ながら、一度破壊されてしまった歯周組織や骨は、自然に元に戻ることはほとんどありません。そのため、歯周病が進行していると診断された場合は、ご自身でのセルフケアだけでは限界があり、歯科医師による専門的な治療が不可欠となります。早期に歯科医院を受診し、適切な治療を受けることで、進行を食い止め、残っている歯を守ることが非常に重要です。

サイン3:全身の健康状態や生活習慣が関係している可能性

歯ぐきの出血は、必ずしも口腔内の問題だけが原因とは限りません。時には、身体全体の健康状態や日々の生活習慣が大きく影響していることがあります。例えば、妊娠中や思春期にはホルモンバランスが大きく変化するため、歯ぐきが炎症を起こしやすくなり、出血が増えることがあります。また、ビタミンCやビタミンKといった栄養素の不足も、歯ぐきの健康に影響を与えることが知られています。

さらに、特定の薬剤の服用も出血の原因となることがあります。特に、血液をサラサラにする薬(抗凝固剤や抗血小板剤など)を服用されている方は、歯ぐきからの出血が止まりにくい傾向があります。糖尿病などの全身疾患も、免疫力の低下や血管への影響から、歯周病を悪化させたり、出血しやすくしたりする要因となります。

喫煙は、歯ぐきの血流を悪くし、免疫機能を低下させるため、歯周病を進行させ、出血を悪化させる大きなリスク因子です。また、ストレスも身体の抵抗力を下げ、口腔内の健康に影響を及ぼすことがあります。このように、歯ぐきの出血は、ご自身の口腔ケアだけでなく、全身の健康状態や生活習慣全体を見直すきっかけとなる重要なサインでもあるのです。

歯ぐきの出血を放置するリスク

歯ぐきからの出血を「少しくらいなら大丈夫」と放置してしまうと、口腔内の健康だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。特に、初期の歯肉炎であっても適切なケアを怠れば、時間とともにその症状は悪化し、より深刻な「歯周病」へと進行してしまうことが少なくありません。

歯周病が進行すると、歯ぐきがさらに腫れて出血しやすくなるだけでなく、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶け始めます。歯槽骨が破壊されると、歯ぐきが徐々に下がっていき、最終的には健康な歯までグラつき、抜け落ちてしまうリスクが高まります。一度失われた歯槽骨は、自然に元に戻ることは非常に難しく、専門的な治療を受けても完全に回復させることは困難です。

さらに、歯周病菌が血液の流れに乗って全身に広がることで、心臓病や糖尿病といった全身の病気の悪化、あるいは早産のリスクを高めるといった関連性も指摘されています。このように、歯ぐきの出血は単なる口腔内の問題にとどまらず、身体全体の健康状態と密接に関わっている大切なサインであることを理解し、決して放置しないようにしましょう。

今日から始められる!歯ぐきの出血を改善するセルフケア方法

歯ぐきからの出血は不安なものですが、特に初期の歯肉炎であれば、日々のセルフケアを見直すことで大きく改善できる可能性があります。ここでは、出血を抑え、健康な歯ぐきを取り戻すためにご自宅でできる具体的な方法をご紹介します。正しい歯磨きの方法、歯と歯の間のケア、そして適切な口腔ケアグッズの選び方を理解し、今日から実践することで、きっと歯ぐきの状態が良くなることを実感できるでしょう。

正しい歯磨きの方法を見直す

毎日歯を磨いているにもかかわらず出血がある場合、「どのように磨いているか」を見直すことが非常に重要です。歯ブラシの選び方、歯への当て方、そして力の入れ具合といった、日々の小さな習慣が歯ぐきの健康を大きく左右します。このセクションでは、ご自身の歯磨き習慣を振り返り、より効果的なブラッシング方法を身につけるためのポイントを簡潔にご紹介します。

歯ブラシの選び方と当て方

適切な歯ブラシを選ぶことは、歯ぐきの健康を守る第一歩です。歯ぐきを傷つけにくい「やわらかめ」の毛先で、口の奥まで届きやすい「小さめ」のヘッドの歯ブラシを選ぶようにしましょう。ヘッドが小さいと、一本一本の歯を丁寧に磨きやすく、磨き残しを減らすことにもつながります。

歯ブラシの当て方にも工夫が必要です。歯と歯ぐきの境目に45度の角度で歯ブラシを当て、毛先が歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)に軽く入るように意識します。そして、ゴシゴシと力を入れて磨くのではなく、小刻みに優しく振動させるように動かす「バス法」を実践してみてください。歯垢が溜まりやすい歯と歯ぐきの溝を狙って、軽い力で丁寧に磨くことが重要です。

力の入れすぎに注意

多くの人が「しっかり磨こう」と思うあまり、無意識のうちに歯ブラシに強い力を入れていることがあります。しかし、強い力で歯を磨くことは、歯ぐきにとって大きな負担となり、逆に出血を招いたり、歯ぐきが下がって歯の根元が見えてしまう「歯肉退縮」を引き起こしたりする原因となります。さらに、歯のエナメル質を傷つけてしまうリスクもあります。

歯ブラシを持つ際は、鉛筆を持つように軽く握ることを意識してみてください。これだけで、自然と余分な力が抜け、優しいブラッシングが可能になります。適切な力加減の目安は、毛先が広がらない程度の軽い力です。この優しいブラッシングを心がけることで、歯ぐきへの負担を減らし、出血の改善に繋がります。

歯間ケアを習慣にする

実は、歯ブラシだけではお口の中の全ての歯垢を取り除くことはできません。一般的な歯ブラシで除去できる歯垢は全体の約6割程度と言われており、残りの4割は歯と歯の間に溜まってしまいます。この歯間の歯垢こそが、歯ぐきの炎症や出血の大きな原因となるため、歯間ケアを習慣にすることが、歯ぐきの出血を改善する上で非常に重要になります。

デンタルフロスや歯間ブラシの重要性

歯間のケアには、「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」が非常に有効です。歯と歯の間の隙間が狭い部分にはデンタルフロスを、比較的広い部分には歯間ブラシを使うのが一般的です。それぞれのお口の状態に合わせて使い分けることが大切です。

デンタルフロスを使う際は、約40cm程度の長さに切り、両手の中指に巻き付けます。そして、親指と人差し指でフロスを1~2cmほどつまみ、歯と歯の間にゆっくりと挿入します。歯の側面に沿わせて「Cの字」に巻きつけるようにして、上下に数回動かし、歯垢を掻き出します。歯間ブラシは、無理なく挿入できる適切なサイズのブラシを選ぶことが重要です。こちらも歯と歯の間にまっすぐ挿入し、数回出し入れして清掃します。使い始めのうちは出血することがあるかもしれませんが、それは炎症を起こしている歯ぐきの反応であり、清掃を続けることで徐々に改善されていきます。諦めずに継続することが大切です。

口腔ケアグッズの選び方

日々のセルフケアをより効果的にするためには、適切な口腔ケアグッズを選ぶことも大切です。歯磨き粉を選ぶ際は、歯質を強化し虫歯予防にも効果的な「フッ素」が配合されているものを基本としましょう。加えて、歯ぐきの炎症を抑える効果が期待できる「トラネキサム酸」や「グリチルリチン酸ジカリウム」といった成分が配合された歯磨き粉も、歯ぐきの出血が気になる方には良い選択肢となります。

洗口液(マウスウォッシュ)は、ブラッシングの補助として活用できます。殺菌成分が含まれるものは口内を清潔に保つのに役立ちますが、アルコールが含まれている製品は口内を乾燥させる可能性があるため、アルコールフリーの製品を選ぶのがおすすめです。ただし、どんなに良い口腔ケアグッズを使っても、それだけで歯ぐきの出血が治るわけではありません。最も重要なのは、正しいブラッシングとデンタルフロスや歯間ブラシを使った歯間ケアを毎日継続することであることを忘れないでください。

こんな症状はすぐに歯科医院へ相談を

これまでお伝えしてきたセルフケアは、ご自身の口の状態を健康に保つために非常に大切です。しかし、どれほど丁寧にケアをしていても、症状が改善しない場合や、特定の危険なサインが見られる場合には、ためらわずに歯科医院を受診することが大切です。ここでは、セルフケアだけでは対応できない、専門家の助けが必要な状況について詳しくご紹介します。

セルフケアで改善しない場合

歯ぐきの出血に気づき、本記事でご紹介した正しい歯磨き方法や歯間ケアを1〜2週間程度熱心に実践しても、一向に改善が見られない場合は、ご自身でのケアだけでは解決できない問題が隠れている可能性があります。この状況は、専門的な介入が必要なサインと捉えるべきです。

なぜなら、ご自身では除去できない硬くこびりついた歯垢、つまり「歯石」が付着している可能性が高いからです。歯石の表面はザラザラしており、さらに細菌が付着しやすくなるため、歯ぐきの炎症が慢性化してしまいます。また、すでに歯肉炎から歯周病へと進行している可能性も考えられます。このような場合、歯科医院での精密な検査と診断、そして専門的な処置が不可欠となります。

歯のぐらつきや強い痛みがある場合

歯を磨くたびに出血するだけでなく、「歯がぐらつく」「ものを噛むと強い痛みを感じる」といった症状がある場合は、単なる歯肉炎の段階を超え、歯周病がかなり進行している可能性が高いです。これらの症状は、歯を支えている骨(歯槽骨)が細菌によって破壊され、失われつつあることを強く示唆しています。

歯周病が進行し、歯槽骨が破壊されると、歯の土台が不安定になり、最終的には歯が抜け落ちてしまうリスクが非常に高まります。歯のぐらつきや強い痛みは、口腔内で起きている「緊急事態」と言えるでしょう。このような症状が見られた際は、一刻も早く歯科医院を受診し、専門的な治療を受ける必要があります。

歯ぐきから膿が出る場合

歯ぐきから出血するだけでなく、白っぽい膿(うみ)が出ている場合は、細菌感染がかなり進行している明確な証拠です。これは歯周病が重度に進行しているか、歯ぐきの奥深くに膿の袋(歯周膿瘍)が形成されている可能性を示しています。

膿が出ている状態を放置したり、ご自身で無理に絞り出したりすることは、感染をさらに広げてしまう危険性があります。膿は、体内で細菌と免疫細胞が戦っている残骸であり、その存在は速やかな専門家の介入を必要とします。このような症状が見られた場合は、ご自身で対処しようとせず、直ちに歯科医院を受診し、適切な治療を受けてください。

歯科医院で行う主な検査と治療

歯ぐきからの出血があるものの、歯科医院に行くことに不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、歯科医院では、歯ぐきの出血の原因を特定し、適切な治療を行うことで、お口の健康を取り戻すサポートをします。ここでは、歯科医院でどのような検査や治療が行われるのかを具体的にご紹介します。歯周ポケット検査で歯周病の進行度を確認し、歯石除去で原因となる汚れを取り除き、ブラッシング指導で正しいセルフケアの方法を学ぶという、一連の流れを通じて、お口のトラブルを根本から解決していくことを目指します。

歯周ポケット検査

歯周ポケット検査は、歯周病の進行度合いを調べるために欠かせない基本的な検査の一つです。この検査では、「プローブ」と呼ばれる細い器具を使い、歯と歯ぐきの間の溝、つまり「歯周ポケット」の深さを測ります。この深さを測ることで、歯ぐきの炎症や、歯を支える骨の状態を詳細に把握することができます。

一般的に、健康な歯ぐきの歯周ポケットは2~3mm程度ですが、これよりも深くなると歯周病が進行している可能性が高まります。深いポケットは、細菌が繁殖しやすい環境を作り出し、歯周病をさらに悪化させる原因となります。検査は多少の圧迫感があるかもしれませんが、痛みはほとんどありませんのでご安心ください。

歯石除去(スケーリング)

歯石除去、一般的には「スケーリング」と呼ばれるこの処置は、歯肉炎や歯周病の治療において非常に重要なステップです。歯石とは、歯磨きで除去しきれなかった歯垢が唾液中のミネラルと結合して石のように硬くなったもので、一度形成されると歯ブラシでは取り除くことができません。この歯石の表面はザラザラしているため、さらに歯垢が付着しやすく、歯ぐきの炎症を悪化させる主な原因となります。

スケーリングでは、歯科専用の器具を使って、歯の表面や歯周ポケット内にこびりついた歯石を徹底的に除去します。これにより、歯ぐきの炎症が治まり、出血が改善されることが期待できます。歯石の付着量が多い場合や、歯周ポケットが深い場合は、一度の来院ですべての歯石を除去しきれないこともあり、複数回に分けて処置を行うことがあります。

歯石除去は、単に歯をきれいにするだけでなく、歯周病の進行を食い止め、健康な歯ぐきを取り戻すための基本的な治療です。定期的に歯科医院で歯石を除去することは、口腔内の健康維持にとって非常に効果的と言えるでしょう。

ブラッシング指導

歯科医院での治療は、悪い部分を治すだけでなく、患者様ご自身が今後の口腔内の健康を維持するための知識と技術を身につけることも非常に大切です。その一つが「ブラッシング指導」、TBI(Tooth Brushing Instruction)と呼ばれるものです。歯科医師や歯科衛生士が、患者様一人ひとりのお口の状態や歯並びに合わせて、最適な歯ブラシの持ち方、当て方、力の入れ具合、フロスや歯間ブラシの正しい使い方などを丁寧に指導します。

この指導を受けることで、ご自身の歯磨きの癖や、磨き残しが多い部分などを具体的に把握し、効果的なセルフケアの方法を身につけることができます。正しいブラッシングは、歯ぐきの炎症を抑え、歯周病の再発を防ぐために不可欠です。疑問に感じたことや不安なことがあれば、積極的に質問し、ご自身のセルフケアの質を向上させる良い機会として活用してください。

まとめ:歯ぐきの出血を見つけたら、まずはセルフケアの見直しから

歯ぐきからの出血は、「大したことはない」と軽く見過ごされがちですが、身体が発している大切なSOSサインです。その多くは、歯と歯ぐきの境目に溜まった歯垢(プラーク)が原因で起こる歯肉炎や歯周病の初期症状です。適切なセルフケアを日頃から実践することで、このサインを改善し、より深刻な口腔トラブルへの進行を防ぐことができます。

今日からできるセルフケアのポイントは、なんといっても「正しい歯磨きの方法」を見直すことと、「歯間ケアを習慣にする」ことです。歯ブラシの選び方から、歯と歯ぐきの境目に45度の角度で優しく当てる「バス法」、そしてデンタルフロスや歯間ブラシを使った丁寧な歯間清掃は、歯垢を効率的に除去し、歯ぐきの炎症を落ち着かせるために非常に効果的です。力を入れすぎず、毎日継続することが健康な歯ぐきへの第一歩となります。

しかし、もしセルフケアを続けても出血が改善しなかったり、歯のぐらつきや強い痛み、歯ぐきから膿が出るなどの症状が見られる場合は、迷わず歯科医院を受診してください。これらのサインは、歯周病が進行している可能性や、その他の全身的な健康問題が隠れている場合があるため、専門家による診断と適切な治療が不可欠です。ご自身の口腔の健康を守るためにも、少しでも不安を感じたら、早めに歯科医師に相談するようにしましょう。

 

少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

高橋 衛 | Takahashi mamoru
岩手医科大学歯学部卒業後、岩手医科大学歯学部口腔外科第二講座入局し、
医療法人 高橋衛歯科医院設立 理事長就任、MAMO IMPLANT CLINIC MALIOS 開設

 

【所属】
日本歯科医師会
岩手県歯科医師会
盛岡市歯科医師会
歯科医師臨床研修指導歯科医
岩手県保険医協会
日本口腔外科学会
日本口腔インプラント学会
EUROPEAN ASSOCIATION FOR OSSEOINTEGRATION
AMERICAN ACADEMY PERIODONTOLOGY
岩手医科大学歯学会
デンタルコンセプト21  会員
日本歯科東洋医学会
JIADS Club  会員
P.G.I Club 会員
スピード矯正研究会  会員
床矯正研究会 会員
近代口腔科学研究会 会員


【略歴】
岩手医科大学歯学部 卒業
岩手医科大学歯学部口腔外科第二講座 入局
「高橋衛歯科医院」 開業
「MAMO IMPLANT CLINIC MALIOS」 開業

 

盛岡市で評判・インプラント治療なら
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住所:岩手県盛岡市盛岡駅西通2丁目9−1
TEL:019-645-6969

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