入れ歯が痛い原因には何があるのでしょうか。
この記事では「入れ歯が痛い原因」について紹介していきます。
他にも「ケース別の入れ歯の痛みを取る方法」や「入れ歯を使用する上での注意点」についてもまとめました。
ぜひこの記事を参考に、入れ歯が痛い原因について理解を深めてみてください。
また「入れ歯が合わない原因」について知りたい方については、こちらにて解説を行っていますので、ぜひ確認してみてください。
入れ歯が痛い原因
入れ歯が痛い原因には、主に以下が挙げられます。
- 入れ歯の安定不足
- 入れ歯と歯ぐきの適合不良
- かみ合わせのバランス不良
それぞれの原因について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
入れ歯の安定不足
入れ歯が安定していないと、歯ぐきに入れ歯が強く当たってしまうので、強い痛みを感じてしまいます。
入れ歯と歯ぐきに食べ物がはさまってしまうと痛みが強く出てしまったり、歯ぐきが傷付いてしまい感染症を引き起こしたりするリスクがあるので注意が必要です。
また噛み合わせのバランスも崩れてしまうので、入れ歯が破損しやすくなります。
さらに顎へと負担がかかってしまい、顎関節症になってしまう可能性もあるでしょう。
入れ歯を装着して違和感がある時は、なるべく早く再調整してもらってください。
入れ歯と歯ぐきの適合不良
入れ歯と歯ぐきの形が合っていないと、噛んだ際に入れ歯が歯ぐきに食い込んで強い痛みがでてしまう傾向です。
どんなに精密な入れ歯を作ったとしても、繊細な歯ぐきの上に乗せるため、少しでも強く当たってしまう箇所があれば、すぐに痛みが出てしまいます。
入れ歯を使い始めて2~3日経っても違和感がある場合には、入れ歯と歯ぐきの形が合っていない可能性があるので、再調整してもらうようにしましょう。
再調整しても痛みが取れない場合には、入れ歯の設計を変更して、作り直してもらうことをおすすめします。
しかし歯科医院によっては追加料金がかかってしまう可能性があるので、事前に確認をしておきましょう。
かみ合わせのバランス不良
入れ歯の噛み合わせのバランスが合っていないと、一部分だけに強い力がかかってしまい、強い痛みが生じてしまうリスクがあります。
顎の関節にダメージを与えてしまうリスクがあるので、なるべく早く治療を行うのが重要です。
これから入れ歯治療を行う予定がある方は、実績が豊富な歯科医院を選ぶのはもちろん、噛み合わせのバランスをしっかりと検査している歯科医院かも確認しておきましょう。
ケース別の入れ歯の痛みを取る方法
ケース別の入れ歯の痛みを取る方法も紹介します。
- 食事中噛む時に痛いケース
- 食事中に物がはさまって痛いケース
- 口の中が乾いて痛いケース
- あごの関節が痛いケース
- 口角が切れて痛いケース
- 口の中の粘膜が痛いケース
それぞれのケースの痛みを取る方法について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
食事中噛む時に痛いケース
食事中噛む時に痛いケースでは、入れ歯の噛み合わせが合っていない可能性が高いので、入れ歯の位置ズレを治す必要があります。
入れ歯を支えている歯が揺れていたり、虫歯になっていたりする場合でも、噛む時に強い痛みが出てしまうかもしれません。
この場合、入れ歯の噛み合わせ調整を行い、噛んだ際に均等に力がかかるようにします。
入れ歯の噛み合わせの状態によっては入れ歯を作り直す必要があるでしょう。
食事中に物がはさまって痛いケース
食事中に物がはさまって痛いケースでは、形状が合っていないために、食べ物が入れ歯と歯ぐきの隙間に入ってしまうと考えられます。
この場合、入れ歯の粘膜に当たる部分を調整すると改善するでしょう。
また食べ物に注意すると痛みが和らぐ可能性があります。
入れ歯を着用しているのであれば、粘着性の高い食べ物・硬い食べ物はなるべく避けるようにしましょう。
口の中が乾いて痛いケース
口の中が乾いて痛い場合、入れ歯と歯ぐきが乾燥して摩擦が起き、痛みが起きていると考えられます。
ストレス・服用している薬の副作用などで唾液腺に異常がでてしまうのも口の中が乾く原因です。
長期間口の中の乾燥が治らない場合には、病院で検査を受け、原因を特定しましょう。
あごの関節が痛いケース
あごの関節が痛い時は、入れ歯の噛み合わせ状態が悪く、顎関節症になってしまっている可能性が考えられます。
顎間接や咀嚼筋の障害によって、口を開閉する際に音や痛みがあったり、口を大きく開けられ中建ったりするのが顎関節症です。
症状が悪化してしまうと、肩こりや頭痛、めまいなどの症状が現れるケースもあります。
歯科医院で噛み合わせ調整を行えば痛みが少なくなり、顎関節症の改善が見込めるでしょう。
口角が切れて痛いケース
口角が切れて痛いケースでは、入れ歯が合っておらずに口角が常に唾液で湿っている状態になっており、切れやすくなるのが原因として挙げられます。
唾液で湿っていると、乾燥しにくいのではと感じる人もいるでしょう。
しかし唾液がつくと肌は乾燥しやすい状態になってしまうのです。
クリームで保湿をしたり、入れ歯の調整を行ったりすると、口角に唾液が付いてしまう頻度を下げられます。
口の中の粘膜が痛いケース
口の中の粘膜が痛いケースについては、入れ歯が粘膜に当たっていることが原因として考えられます。
歯ぐきの形は年を重ねるごとに変わっていくものです。
ほんの少し入れ歯が変形しただけでも粘膜を傷付ける可能性があるので、定期検診を受けましょう。
万が一、歯ぐきや粘膜に当たっている状態だった場合には、入れ歯をほんの少し削れば改善が可能です。
入れ歯を使用する上での注意点
入れ歯を使用する上での注意点を紹介します。
注意点を把握しておくと、入れ歯を使用する前後のギャップを減らせるでしょう。
入れ歯を使用する上での注意点には、以下が挙げられます。
- 必ず定期検診を受ける
- 入れ歯の材質に注意する
- 紛失に注意する
- 定期的に新品に入れ替える
注意点について紹介していきますので、これから入れ歯を検討している方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
必ず定期検診を受ける
使用頻度に関わらず、入れ歯を着用している方は、歯科医院で定期検診を受けるようにしましょう。
入れ歯を長期間使用していると、噛み合わせが悪くなったり、歯茎との嵌合性が悪くなってしまったりします。
留め金を引っ掛けているのであれば、虫歯や歯周病などの健康状態を検査するのも重要です。
歯の状態や入れ歯などが悪くなってしまった場合、作り変えが必要だったり、歯を削る治療などが必要になったりしますので、早めにクリニックを受診しましょう。
入れ歯の材質に注意する
扱い方や特徴などが大きく異なるので、入れ歯は自分の要望に合った材質を選ぶのが重要です。
入れ歯の材質には以下3つが挙げられます。
- プラスチック
- 金属床
- シリコン
それぞれの材質について紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
プラスチック
レジンとも呼ばれているのがプラスチックです。
プラスチックは保険適用の入れ歯になるので、他の入れ歯の材質に比べて価格が抑えられます。
人工歯・歯茎の部分・粘膜の上に乗る床の部分もプラスチックなので、万が一破損してしまっても、修理がしやすいのも特徴です。
部分入れ歯や総入れ歯にも対応しているので、はじめて入れ歯を利用する方でも試しやすいでしょう。
しかし、プラスチック素材でできているので、汚れや臭いが付着しやすくなります。
長年使うと強度が落ちますので、定期的に新しい入れ歯への交換を行ってください。
金属床
熱伝導に優れているのが金属床です。
食事をする際に温度をしっかりと感じ取れるので、食べ物を美味しく食べられるというメリットが挙げられます。
頑丈な素材でできていて床部分を薄くできるので、入れ歯を口の中に入れても違和感は少ないでしょう。
ストレスが少なく利用できるのはもちろん、発音にも悪影響が無くなります。
そこで接客業や営業職などで働いている方にもおすすめです。
しかし金属アレルギーを持っている方は使えません。
また金属でできていて調整が難しいのもデメリットです。
シリコン
弾力性に優れ、歯茎への負担を最小限に抑えられて痛みも少ないのがシリコンです。
食事をする際もシリコンが圧力を吸収するので、入れ歯がズレてしまうリスクを少なくできます。
しかし、プラスチック素材と同様に、汚れや匂いが付着しやすいのが特徴です。
雑菌が繁殖すると口の中全体が不衛生になってしまうリスクがあります。
そこでシリコンの入れ歯なら、普段からしっかりとメンテナンスを行いましょう。
紛失に注意する
取り外しが可能な入れ歯は、紛失への注意が必要です。
入れ歯はブラッシング時や就寝時には外す必要があります。
紛失してしまうと、作成期間中は入れ歯が使えないので、生活に悪影響を与えてしまいます。
また市町村で異なりますが、保険適用の入れ歯を作った直後に紛失すると新しい入れ歯が保険適用外になるケースがあるため注意が必要です。
余計な出費を抑えるためにも、入れ歯の紛失には注意してください。
定期的に新品に入れ替える
入れ歯は使用していると劣化していくので、定期的な入れ替えが必要です。
しっかりと調整ができていても、食事を繰り返しているとすり減っていき、歯茎の形も変化します。
素材によっても多少異なりますが、一般的に入れ歯の寿命は4〜5年ほどです。
そのため入れ歯を製作した歯科医院で定期検診を受けるようにしましょう。
入れ歯以外の治療方法
入れ歯以外の治療方法には、以下2つが挙げられます。
- ブリッジ
- インプラント
治療方法をそれぞれ紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ブリッジ
ブリッジは、失っている歯の両隣を利用して、橋を架けるように人工歯を被せる治療方法です。
部立地なら外科処置をする必要がありません。
体への負担を最小限に抑えられるので、高齢者・糖尿病、高血圧などの持病を持っている方でも治療できます。
安定性が高く異物感が少ないので、ストレスなく食事ができて、あまり発音にも影響がありません。
また治療期間が短いので、なるべく早く歯を入れたいと思っている方にもおすすめの治療方法と言えるでしょう。
しかし部分的に歯が残っている場合しか治療ができないので注意が必要です。
インプラント
インプラントとは、顎の骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込んで、人工歯を装着する治療方法です。
入れ歯に比べて審美性や機能性が高く、自然歯と同じような見た目で咀嚼もできます。
独立した歯が入るので、他の健康的な歯が残っている場合でも削る必要はありません。
顎の骨が痩せてしまうリスクも最小限に抑えられます。
ただしインプラントでは外科手術が必要です。
健康状態によっては治療ができません。
自由診療なので治療費が高額になってしまうもデメリットとして挙げられます。
入れ歯が痛い原因を理解しよう!
今回は、入れ歯が痛い原因を知りたい方に向けて、ケース別で入れ歯の痛みを取る方法や入れ歯を使用する上での注意点を紹介しました。
入れ歯が痛い原因には、主に以下が挙げられます。
- 入れ歯の安定不足
- 入れ歯と歯ぐきの適合不良
- かみ合わせのバランス不良
入れ歯を使用する上での注意点を把握しておくと、入れ歯を使用する前後のギャップを減らせます。
また歯のトラブルも大幅に減らせるでしょう。
今回の記事を参考に、入れ歯が痛い原因について理解を深めてみてください。