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骨造成不要の「ザイゴマインプラント」とは?どんな人におすすめ?

投稿日:2023年5月10日 更新日:

インプラント治療を検討している人の中には、「顎の骨が薄いため今すぐ治療をするのは難しい」と断られた経験がある人もいるでしょう。

そのような人には、骨造成が必要ないザイゴマインプラントがおすすめです。

この記事では、ザイゴマインプラントの特徴や治療がおすすめな人を紹介します。

ぜひ自分に当てはまる項目があるかチェックしてみてください。

ザイゴマインプラントとは

ザイゴマインプラントとは、頬骨(ザイゴマ)にインプラントを埋め込んで人工歯を装着する治療方法です。

顎の骨が薄くインプラント治療が難しかった人でも、頬骨に長いインプラントを埋め込むことで、手術当日に仮歯の装着まで行えます。

ザイゴマインプラントの特徴やほかのインプラントとの違いを解説していきますので、「ザイゴマインプラントがどのようなものかわからない」という人はチェックしてみてください。

ザイゴマインプラントの特徴

ザイゴマインプラントは頬骨にインプラントを埋め込むので、顎の骨が薄くてインプラント治療を断られてしまった人でも治療できます。

また骨造成や骨移植が不要だったり、手術が1日で終わったりと、魅力的な特徴が多い治療法です。

ザイゴマインプラントの3つの特徴をくわしく解説していきます。

インプラント治療を検討している人は、ぜひ内容を一緒に確認していきましょう。

  • 頬骨を利用するため顎の骨が薄くても治療が受けられる
  • 骨造成が必要ない
  • 1日の治療で仮歯を入れられる

頬骨を利用するため顎の骨が薄くても治療が受けられる

ザイゴマインプラントは、顎の骨が少なくなっていても治療が受けられる画期的なインプラントです。

歯周病や入れ歯の長期使用などで顎の骨が減り、インプラント治療を断られたことがある人もいるでしょう。

しかしザイゴマインプラントは頬骨にインプラントを埋め込むので、顎の骨の厚みに関係なく治療が受けられます。

骨造成が必要ない

ザイゴマインプラントは顎の骨の厚みに関係なく治療ができるので、骨造成の必要がないのも特徴です。

顎の骨が少ない状態でインプラント治療を行うと治療後にトラブルが起きる可能性が高いため、骨造成を行わなくてはいけません。

骨造成は喫煙習慣や疾患を持っている人は治癒がうまく行えない可能性があり、治療期間も長くなります。

そのため顎の骨が少ない人に適した治療法です。

1日の治療で仮歯を入れられる

ザイゴマインプラントなら頬骨にしっかりインプラントを埋入できるので、手術当日に仮歯を装着できます。

通常のインプラントは、インプラントがしっかり骨と接合するのを待って上部構造体を装着しなくてはいけません。

しかしザイゴマインプラントは上部構造体を装着できるので、違和感や審美面が心配な人も安心して治療が受けられるでしょう。

ザイゴマインプラントの寿命

ザイゴマインプラントは、ほかのインプラント同様こまめにメンテナンスを行っていれば半永久的に使用可能です。

10年間保証をつけているインプラントメーカーも多く、累積残存率も10年で9割を超えるといわれています。

ただし、メンテナンスを行わなければインプラント周囲炎になり、最悪の場合インプラントが脱落してしまうので注意しましょう。

ザイゴマインプラントの費用

ザイゴマインプラントの費用相場は、240万円~300万円程度です。

通常のインプラントの費用相場は200万円~250万円程度といわれているので、高い技術を要するザイゴマインプラントのほうが費用が高くなります。

インプラント治療は保険が適応されませんが、医療費控除の対象になるので、インプラント治療を受けた年は確定申告をしましょう。

ザイゴマインプラントの治療期間・流れ

ザイゴマインプラントは、1日で仮歯まで装着可能なインプラント治療です。

ただし、カウンセリングから最終的な人工歯を装着するまでには約6か月かかります。

ザイゴマインプラントの治療の流れは、以下の通りです。

  1. カウンセリング
  2. 精密検査(各種検査・CT・レントゲン・口腔内外の写真など)
  3. 診断・治療計画の決定
  4. 検査結果・治療計画についての説明
  5. ザイゴマインプラント埋込手術
  6. 仮歯の調整
  7. 最終的な人工歯の装着

一般的なインプラントやオールオン4とザイゴマインプラントの違い

一般的なインプラントやオールオン4は歯槽骨にインプラントを埋め込む治療法です。

しかしザイゴマインプラントは頬骨にインプラントを埋め込みます。

費用を抑えたい場合は通常のインプラント、短期間で治療を終えたい場合はオールオン4を検討してみましょう。

なんらかの原因で顎の骨が吸収されている場合は、ザイゴマインプラントがおすすめです。

種類通常のインプラントオールオン4ザイゴマインプラント
治療期間6か月~2年3か月~6か月3か月~6か月
使用部位歯槽骨歯槽骨頬骨(ザイゴマ)
費用相場200万円~250万円210万円~400万円240万円~300万円

ザイゴマインプラントのメリット・デメリット

ザイゴマインプラントはこれまでインプラント治療を断られてきた人でも治療が受けられる、画期的な方法です。

メリットが多い一方デメリットもあるため、安易に治療を決めるのはおすすめできません。

ここからはザイゴマインプラントのメリット・デメリットを解説していきます。

ザイゴマインプラントに魅力を感じている人は両方を比較して検討してみてください。

ザイゴマインプラントのメリット

ザイゴマインプラントは通常のインプラントとは異なり、1回で手術が終了します。

身体的・精神的負担が少ない治療方法といえるでしょう。

このほかにも、以下3つのメリットがあります。

  • 手術が1回で終了する
  • 通常のインプラント治療を断られた人も治療が受けられる
  • 副鼻腔炎などの合併症リスクが低い

手術が1回で終了する

ザイゴマインプラントは1日で手術が終了します。

手術翌日から歯の審美面や機能面の心配が少ないので、食事や会話も人目を気にせず行えるでしょう。

また、何度も手術する必要がないことから、手術による身体的負担も最低限に済みます。

通常のインプラント治療を断られた人も治療が受けられる

ザイゴマインプラントは、インプラント治療を断られた人でも治療可能です。

「顎の骨が吸収されて少なくなっている」「骨粗鬆症になっている」という人でも治療が受けられますが、薬を服用している場合は治療期間が長くなることが想定されます。

当てはまる人は、細菌感染に対応できる歯科医を選ぶようにしましょう。

副鼻腔炎などの合併症リスクが低い

ザイゴマインプラントは、副鼻腔炎などの合併症リスクが少ないのもメリットです。

上顎のすぐ近くには上顎洞という空間があります。

この上顎洞の底にある膜を傷付けて細菌感染すると発症するのが副鼻腔炎です。

また、なんらかの原因でインプラント周囲炎になった結果、副鼻腔炎を誘発することもあります。

ザイゴマインプラントは頬骨にインプラントを埋入するため、副鼻腔炎になるリスクは極めて低いでしょう。

ザイゴマインプラントのデメリット

ザイゴマインプラントのデメリットも紹介します。

代表的なデメリットは次の3つです。

  • 治療を行っている歯科医が少ない
  • 費用が高い
  • 手術時間が長い

治療を行っている歯科医が少ない

ザイゴマインプラントは手術に高い技術を要するため、治療を行っている歯科医が限られています。

もしかしたら自宅の近くでは治療を行っている歯科医を見つけられないかもしれません。

ザイゴマインプラントを行っている歯科医でも、経験が少ないことも多いでしょう。

そのためなるべく治療実績が多く、安心して治療を受けられる歯科医を探すことが大切です。

費用が高い

ザイゴマインプラントは治療費が高いのもデメリットです。

通常のインプラントに比べて高い技術を要するうえ、特殊なインプラントが必要になります。

施術できるクリニックも限られるので、治療費用が高くなるのです。

治療費用はクリニックによって異なるので、複数の歯科医に相談してみましょう。

手術時間が長い

ザイゴマインプラントは、通常のインプラント手術に比べて難しい手術になるため時間が長くなります。

多くの場合2時間程度で手術が終了しますが、症状によってはそれよりも時間がかかることもあるでしょう。

手術当日は他の予定を入れないようにしてください。

ザイゴマインプラントはどのような人におすすめ?

トラブルなく治療を終え、インプラントを長く安定して使い続けるためには、自分に合った治療法を選択しなくてはいけません。

これまで紹介してきた特徴やメリット・デメリットを踏まえ、ザイゴマインプラントでの治療がおすすめの人を紹介します。

インプラントを検討していて下記に当てはまる人は、通常のインプラントやAll-on-4インプラントではなくザイゴマインプラントを検討してみてください。

  • 重度の歯周病などで上あごの骨を大きく失ってしまった人
  • 骨造成手術を避けたい人
  • 治療に時間をかけたくない人

重度の歯周病などで上あごの骨を大きく失ってしまった方

ザイゴマインプラントなら、重度の歯周病・虫歯・お口の病気であごの骨を失ってしまった(薄くなってしまった)方もインプラント治療が受けられます。

通常のインプラントはあごの骨に埋め込みますが、骨が薄すぎると十分な深度を保てず、ぐらついてしまうため治療に踏み切れないことがほとんどです。

しかしザイゴマインプラントは前述のとおり頬骨にインプラントを埋め込む治療法であり、あごの骨の厚みに影響されることがありません。

骨造成手術を避けたい方

ザイゴマインプラントは骨造成手術を避けたい方にも向いています。

あごの骨が薄い方がインプラントする場合、骨造成(骨移植)手術するのが一般的です。

しかし痛みや顔面の腫れが起きたり、別の手術を追加しなければいけないことから感染症リスクが高まったりなど、インプラントにはデメリットがあることでも知られています。

ザイゴマインプラントは骨造成の必要がないため、骨造成手術を避けたいなら治療を検討してみましょう。

治療に時間をかけたくない方

治療に時間をかけたくない方も、ザイゴマインプラントが向いているでしょう。

前項でも触れたとおり、ザイゴマインプラントは骨造成(移植)手術が不要です。

骨ができるまで半年(長い場合は数年)待つ必要がなく、時間的な負担を大幅に軽減できます。

手術自体も1日で完了し、当日に仮歯を入れるところまで進められるので、時短を考える方におすすめです。

ザイゴマインプラント治療時の注意

ザイゴマインプラントは非常にメリットの高い治療法ですが、ザイゴマインプラントに対応しているクリニックが少ないので注意が必要です。

対応しているクリニックの中には、ザイゴマインプラントの実績が少なかったり、バックアップ体制が不十分だったりする可能性もあります。

ザイゴマインプラントの治療で後悔しないための注意点を紹介するので、治療を検討している人は参考にしてみてください。

治療を受ける前に医師の技術や経験をチェックする

通常のインプラントとザイゴマインプラントは「インプラント治療である」という点で共通しているものの、治療法は大きく異なります。

ザイゴマインプラントは、頬骨という特殊な場所に通常よりも長いインプラントを埋め込む必要があり、高度な技術が必要です。

医師本人の技術・経験はもちろん、クリニックの治療実績が豊富であれば、安心して治療してもらえるでしょう。

バックアップ体制を確認する

ザイゴマインプラントは治療後も継続して定期メンテナンスを行うことが重要です。

そのため、クリニックにバックアップ体制が整っているか、慎重にチェックしてから依頼した方がよいでしょう。

クリニック選びこそが重要だと捉え、慌てずしっかり検討していくことをおすすめします。

ザイゴマインプラントで失敗しないためには実績のあるクリニックを選ぶのがおすすめ


ザイゴマインプラントは通常よりも難しいインプラント手術になるので、実績が豊富なクリニックで治療をするのがおすすめです。

マモインプラントクリニックマリオスでは、東北トップクラスの実績を持つ院長が自らザイゴマインプラント手術を担当しています。

岩手県・青森県・秋田県にある他のクリニックでインプラント治療が難しいと言われた方や、インプラント治療に不安がある方でも、まずは盛岡市の高橋衛歯科医院に一度ご相談ください。

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