
歯列矯正の方法として人気のあるインビザライン。
しかし、「思ったような結果が得られなかった」
「ワイヤー矯正のほうが良かった」
と後悔する人もいます。
今回はそんな、インビザラインが向いている人・向かない人の特徴を知り、後悔せずに矯正治療を進めるためのポイントを解説していきます。
インビザラインがおすすめしないと言われる理由とは?

インビザラインは、透明なマウスピースを使って歯並びを整える矯正方法です。
ワイヤー矯正と比べて見た目が目立たず、取り外しができるというメリットがあります。
しかし、その一方で、全ての人に適しているわけではありません。
治療がうまく進まないケースや、予想以上に手間がかかることもあり、「おすすめしない」と言われることもあります。
インビザラインで失敗する原因と注意点
インビザラインの治療で失敗する原因として、装着時間の不足や計画通りに歯が動かないことが挙げられます。
インビザラインは1日20時間以上装着しなければなりませんが、自己管理が難しいと矯正効果が十分に得られません。
歯の移動に予想外のズレが生じた場合、追加のアライナーが必要になることもあります。
これを防ぐためには、定期的に歯科医のチェックを受け、計画通りに治療を進めることが大切です。
ワイヤー矯正とどっちがいい?選び方のポイント
ワイヤー矯正とインビザラインのどちらが良いかは、矯正の目的やライフスタイルによって異なります。
ワイヤー矯正は適応範囲が広く、難しい症例にも対応可能ですが、見た目や食事のしにくさがデメリットです。
一方、インビザラインは目立ちにくく、取り外しができるため、仕事や人前に出る機会が多い人には適しています。
インビザラインが向かない人の特徴とは?
インビザラインが向いていない人の特徴として、装着時間を守るのが難しい人、重度の歯列不正がある人、抜歯が必要な矯正を考えている人が挙げられます。
アライナーをこまめに洗浄するなどのケアが面倒に感じる人も、ワイヤー矯正のほうが向いている可能性があります。
インビザラインで後悔する人の共通点と対策

インビザラインの治療を受けた後に後悔する人もいますが、その多くには共通した原因があります。
治療前にしっかりとした知識を持ち、自分に合った選択をすることが後悔を防ぐポイントになります。
「やらなきゃよかった」と感じる理由とその対策
インビザラインで後悔する主な理由として、
「装着時間を守れなかった」
「予想以上に時間がかかった」
「仕上がりが思った通りでなかった」
といったケースが挙げられます。これらの問題は、治療開始前の情報不足や自己管理の難しさが原因となることが多いのです。
インビザラインのアライナーは、1日20時間以上装着することが推奨されています。
しかし、仕事や学校、食事の際に取り外しを続けていると、装着時間が足りなくなり、計画通りに歯が動かないことがあります。
その結果、治療期間が延びたり、予想外の追加アライナーが必要になってしまいます。
また、治療期間が予想以上に長くなるケースもあります。
歯の動きには個人差があり、計画通りに進まないことも珍しくありません。
特に、途中でアライナーの交換を忘れてしまうと、計画が大幅に遅れる可能性があります
インビザラインで失敗しやすい出っ歯の矯正
出っ歯の矯正には、インビザラインが適していない場合があります。
特に、前歯を大きく後退させる必要がある症例では、ワイヤー矯正の方が効果的なことが多いのです。
インビザラインは、歯を少しずつ動かすことに適していますが、大幅な移動が必要な場合には、適応が難しくなることがあります。
インビザラインでは、前歯を内側に引き込む力がワイヤー矯正ほど強くありません。
そのため、歯の傾きを改善することはできますが、歯自体を大きく後ろに下げるのは難しいことがあります。
特に、抜歯を伴う矯正が必要な場合、インビザライン単独では十分な効果が得られない可能性があります。
矯正後に横顔が変わらない?仕上がりに影響するポイント
インビザラインを使用して歯並びを整えたものの、
「横顔が思ったほど変わらなかった」
と感じる人もいます。
これは、歯の移動だけでは横顔の印象を大きく変えることが難しい場合があるためです。
特に、横顔の印象を決める大きな要素の一つが顎の骨格です。
インビザラインは歯を動かす治療法であり、骨格自体を変えることはできません。
そのため、骨格による突出感がある場合、インビザラインだけでは十分な変化を得ることができない可能性があります。
また、歯の位置が変わることで口元の印象は多少変化しますが、顎の形や唇の厚みなども影響するため、期待通りの変化が得られないことがあります。
例えば、歯を後退させることで唇の突出感はやや改善されますが、根本的な口元の形を変えたい場合には、別の矯正方法や外科的なアプローチが必要になることがあります。
インビザラインの費用は本当に高い?費用の違いと選び方

インビザラインの費用は決して安くありませんが、適切なクリニック選びや治療プランの選択によって、コストを抑えることが可能です。
続いては、インビザラインの費用相場や費用を抑えるポイントについて詳しく解説します。
インビザラインの費用相場と安いクリニックの特徴
インビザラインの治療費は、一般的に70万円~120万円程度ですが、クリニックによって価格差があります。
安いクリニックの特徴としては、独自の割引制度や分割払いのオプションを提供している場合が多くなっています。
ただし、安さだけで選ぶのではなく、治療の質やアフターケアの充実度も確認することが大切です。
「インビザラインはいくらかかった?」費用を抑える方法
インビザラインの費用を抑えるためには、複数のクリニックを比較し、治療プランの違いを理解することが重要です。
また、原則的に保険適用外の治療ですが、医療費控除を利用することで負担を軽減できる場合があります。
さらに、キャンペーンやモニター価格を活用するのも費用を抑える有効な手段です。
保険適用の可能性は?費用負担を減らす方法
通常、インビザラインは自由診療のため保険適用外ですが、一部のケースでは例外的に保険適用されることがあります。
例えば、顎の骨格に関わる矯正が必要な場合や、機能的な問題がある場合です。
また、先ほど説明したとおり医療費控除を活用することで、年間の医療費が一定額を超えた場合に税金の還付を受けることが可能です。
インビザラインの失敗確率は?リスクを減らすためのポイント

インビザラインの治療は成功率が高いとされていますが、失敗するリスクもあります。治療を成功させるためには、事前にリスクを理解し、適切な対策を取ることが重要です。
インビザラインの失敗確率はどのくらい?
インビザラインの成功率は比較的高いものの、約10~20%のケースで治療計画の修正や追加のアライナーが必要になると言われています。
これは、歯の動きが予想通りに進まなかったり、患者が装着時間を守れなかったりすることが主な原因です。
矯正中の痛みや違和感「つらい」と感じる原因
矯正中に痛みや違和感を感じるのは、歯が動いている証拠ですが、人によっては強い痛みを感じることがあります。
特に、新しいアライナーに交換した直後は圧迫感が強くなりやすいため、痛みを軽減するために、痛み止めを服用したり、柔らかい食事を摂ることが推奨されます。
インビザラインのトラブル事例と事前にできる対策
インビザラインの治療では、アライナーの破損や紛失、治療計画の変更が必要になることがあります。
こうしたトラブルを防ぐためには、アライナーを適切に管理し、定期的に歯科医の診察を受けることが重要です。
また、アライナーの装着時間をしっかり守ることで、計画通りの治療が進む確率が高まります。
インビザラインをおすすめしない人・向いている人の違い

インビザラインの治療を受けるべきかどうかは、個々の歯並びの状態やライフスタイルによって異なります。
ここでは、インビザラインが向いている人と向いていない人の特徴を詳しく解説します。
インビザラインが向いている人の特徴とは?
インビザラインは、比較的軽度の歯列矯正に適した治療方法です。
特に、前歯の軽いガタつきを整えたい人や、ワイヤー矯正の見た目が気になる人に向いています。
矯正中の食事制限が少なく、取り外しができるため、食事や歯磨きの自由度が高いこともメリットです。
さらに、仕事や学校で人と接する機会が多く、装置が目立つことを避けたい人にもインビザラインはおすすめです。
ただし、装着時間をしっかり守り、自己管理ができる人でないと、計画通りに歯が動かない可能性があるため注意が必要です。
ワイヤー矯正の方が適しているケース
一方で、インビザラインでは対応が難しいケースもあります。
例えば、歯の重なりが大きい場合や、抜歯が必要な症例、奥歯の噛み合わせに大きな問題がある場合は、ワイヤー矯正の方が適しています。
ワイヤー矯正は、歯を強い力で動かせるため、より大きな矯正が可能です。
装着時間の自己管理が不要なため、忙しくて矯正に意識を向けにくい人にも向いています。
金属のブラケットが目立つというデメリットはありますが、確実な矯正効果を得られる点は魅力です。
矯正を受ける前に知っておくべきメリットとデメリット
インビザラインとワイヤー矯正には、それぞれメリットとデメリットがあります。
インビザラインの主なメリットは、見た目が目立たないこと、取り外しが可能であること、金属アレルギーの心配がないことです。
しかし、装着時間の管理が必要である点や、適応できる症例に限りがあることはデメリットといえます。
一方、ワイヤー矯正のメリットは、広範囲の症例に対応できること、自己管理の負担が少ないこと、確実に歯を動かせることです。
ただし、食事の際に制限があることや、口内炎ができやすいこと、装置が目立つことなどがデメリットになります。
インビザラインで後悔しないためのクリニック選び

矯正治療を成功させるためには、クリニック選びも重要なポイントです。
適切なクリニックを選ぶことで、治療の満足度を高め、後悔のリスクを減らせます。
経験豊富な歯科医師を選ぶ重要性
インビザラインの治療は、歯科医師の経験や技術によって結果が大きく変わります。
特に、インビザラインはワイヤー矯正と異なり、歯科医が治療計画を設計し、それに基づいてアライナーが作成されるため、歯の動きを正確に予測できるかが重要になります。
経験豊富な歯科医師を選ぶことで、計画通りに歯が動きやすくなり、追加の治療が必要になるリスクを減らせます。
クリニックの公式サイトや口コミを確認し、実績があるかどうかを調べることが大切です。
症例数や実績が多いクリニックの特徴
インビザラインの症例数が多いクリニックでは、過去のデータを活かした最適な治療計画を立てやすくなります。
症例数が多いほど、さまざまなケースに対応できる可能性が高く、安心して治療を受けることができます。
さらに、最新の設備が整っているクリニックでは、より精密な歯型のスキャンが可能になり、精度の高いアライナーを作成できるため、仕上がりの質も向上します。
カウンセリングで確認すべきポイント
インビザラインの治療を始める前に、カウンセリングでしっかりと確認すべき点があります。
まず、治療の流れや期間、費用の詳細を明確に把握することが重要です。
治療計画のシミュレーションを見せてもらい、自分の歯がどのように動くのかを理解しておくことも大切です。
さらに、治療後のアフターケアについても確認しましょう。リテーナー(保定装置)の装着期間や、再治療の可能性についても説明を受けておくことで、治療後のトラブルを防ぐことができます。
まとめ
インビザラインは、多くの人にとって魅力的な矯正方法ですが、全てのケースに適しているわけではありません。
向いている人・向いていない人の特徴を理解し、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。
また、インビザラインの治療で後悔しないためには、適切なクリニック選びが欠かせません。
経験豊富な歯科医師のもとで、症例数が多く、設備が整ったクリニックを選ぶことで、より良い治療結果を得られます。
最終的には、しっかりとカウンセリングを受け、自分の歯並びやライフスタイルに合った治療法を選択することが、後悔を防ぐ最大のポイントとなります。
監修者
高橋 衛 | Takahashi mamoru
岩手医科大学歯学部卒業後、岩手医科大学歯学部口腔外科第二講座入局し、
医療法人 高橋衛歯科医院設立 理事長就任、MAMO IMPLANT CLINIC MALIOS 開設
【所属】
・日本歯科医師会
・岩手県歯科医師会
・盛岡市歯科医師会
・歯科医師臨床研修指導歯科医
・岩手県保険医協会
・日本口腔外科学会
・日本口腔インプラント学会
・EUROPEAN ASSOCIATION FOR OSSEOINTEGRATION
・AMERICAN ACADEMY PERIODONTOLOGY
・岩手医科大学歯学会
・デンタルコンセプト21 会員
・日本歯科東洋医学会
・JIADS Club 会員
・P.G.I Club 会員
・スピード矯正研究会 会員
・床矯正研究会 会員
・近代口腔科学研究会 会員
【略歴】
・岩手医科大学歯学部 卒業
・岩手医科大学歯学部口腔外科第二講座 入局
・「高橋衛歯科医院」 開業
・「MAMO IMPLANT CLINIC MALIOS」 開業
盛岡市で評判・インプラント治療なら
『マモ インプラントクリニックマリオス』
住所:岩手県盛岡市盛岡駅西通2丁目9−1
TEL:019-645-6969